市区町村が支援する手当の中には、一定の要件を満たすことでシングルマザー（母子家庭）の方が受け取ることのできる住宅手当といったサポートも存在します。

この住宅手当とは、母子家庭などで20歳未満の子どもを養育しているケースの場合、生活の安定や向上を図るといった目的で、民間の家賃住宅に家族で居住するために住居を借りている人を対象とした家賃の一部を補助する制度になります。

上記に記した通り「民間の賃貸住宅」が対象となるため、社宅および社員寮、公営住宅、UR（公団住宅）などに住んでいるシングルマザーの方は該当しません。また住宅手当は、国ではなく市区町村が設ける制度になるため、すべての市区町村に適応されるわけではありません。名称も各市区町村によって異なるため、ご利用をご希望されるシングルマザーの方は、居住地の市区町村まで確認しておきましょう。

この他にも「受給資格を満たしているか」や「生活保護の有無」、「所得が一定以下」「家賃の月額が上限に達していないか」など、各市区町村が規定している要件も多いため、受給をご希望される方は制度実施の有無と併せてこれらの点も確認しておくことをおすすめします。

札幌市では住宅手当を支給していないものの、シングルマザーの方が知っておきたい様々な手当が充実しています。

◇児童扶養手当

生活の安定とお子様の福祉増進を図ることを目的とした制度になります。父母の婚姻解消や父母どちらかの死亡など、一定の条件を満たした18歳に達する以後の最初の3月31日までのお子様について、お子様を養育している養育者に支給されます。

支給月額は、児童1人目は42,910円（全部支給）、一部支給は42,900～10,120円、支給日については年4回（8/9・11/11・1/10・3/11）になります。注意点としては、児童2人目から支給金額が異なることや、手当を受け取るにあたって所得制限が設けられています。（※令和1年10月現在）

◇ひとり親家庭等医療費助成

この制度は、シングルマザーの方（父子家庭も含む）の親御さんとお子様の医療費の一部を札幌市が助成することを指しています。助成対象者は、18歳になる年度末日（3月31日）までの児童およびその両親（扶養している方も含む）で、かつ札幌市に住民登録をしている、健康保険に加入している、世帯主の前年の所得が限度額未満などの条件を満たしていれば適用されます。

助成内容としては、お子様の「入院・入院外」およびシングルマザーの方の「入院」のみ、医療機関にかかった時の医療費の自己負担額（1～3割）を助成する制度になります。

◇母子父子寡婦福祉資金貸付

シングルマザーの方の経済的自立を支援するために、お子様の修学資金など全12種類（生活資金・住宅資金・転宅資金・就学支援資金など）の資金を無利子または低利で貸してくれる制度になります。

上記で紹介した3点以外にも、札幌市ではシングルマザーを対象とした様々な手当が拡充されています。より詳細な制度内容や申請に必要となる書類について知りたい方は、札幌市役所などにお尋ねください。

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